MNPとは?メリット・手順・注意点がわかる基礎知識ガイド【最新】

携帯電話会社を変えたいけれど、「電話番号が変わるのはイヤだし、手続きも面倒そう…」と感じていませんか?
そんな不安を解消してくれるのが、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)です。MNPとは、携帯電話会社を乗り換える際に、現在使用中の電話番号をそのまま引き継げる制度のことです。
この制度が導入される以前は、携帯会社を変えるたびに電話番号も変わってしまい、家族や取引先への連絡・各種サービスの登録変更など、大きな負担がありました。現在では、番号を変えずにキャリアや料金プランを見直せる、ごく一般的な仕組みになっています。
とはいえ、
「MNPって自分にも使えるの?」
「具体的にどんなメリットがあるの?」
「手続きで失敗したり、損をしたりしないか不安…」
と感じる方も多いはずです。
そこで本記事では、初めての方でもイメージしやすいように、MNPについて次の流れでわかりやすく解説します。
- MNPのメリット
- MNP手続きの手順
- MNPの注意点
- MNPに関するよくある質問
事前に知っておきたいポイントを押さえておけば、「自分に合ったプラン選び」と「スムーズな乗り換え」のどちらも実現できます。ぜひ本記事を参考に、ご自分に適した携帯電話会社・プランを選び、安心してMNPの手続きを進めていきましょう。
目 次
MNPとは「携帯電話番号ポータビリティ」のこと
一言でいうと、MNPとは「今の電話番号を変えずに、携帯電話会社だけを乗り換えられる制度」です。
MNPとは「Mobile Number Portability」の略語で、日本語では「携帯電話番号ポータビリティ」「ナンバーポータビリティ」「番号ポータビリティ」などと呼ばれます。
総務省では、MNPを以下のように定義しています。
引用:総務省「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」
つまりMNPとは、キャリアを変更しても現在使用している電話番号をそのまま引き継げる制度のことです。
この制度が開始されるまでは、キャリアを変更するたびに新しい電話番号が付与されていました。電話帳の登録し直しや、家族・友人・取引先への連絡、ネットサービスへの登録情報変更など、多くの手間が発生していたため、乗り換え自体が大きなハードルになっていました。
MNPは2006年10月に開始された制度で、それ以前はこのように電話番号の持ち運びができず、乗り換えのハードルが高い状態でした。キャリアを乗り換えるユーザーが減少することで、携帯市場が停滞してしまうことを防ぐために、携帯電話番号を持ち運びできる制度として「MNP」が導入された背景があります。
では、MNPを使うと「何が変わって」「何が変わらない」のかを整理しておきましょう。
- 変わらないもの:電話番号(MNPを利用することでそのまま引き継ぎが可能)
- 変わる可能性があるもの:月額料金・データ容量・通話料金などの料金プラン
- 場合によって変わるもの:メールアドレス(キャリアメール)、使用する端末やオプションサービス など
このように、MNPを利用すれば、電話番号はそのままで自分に合ったキャリアや料金プランだけを選び直すことができるのが大きな特徴です。現在では、キャリアを変更する際にMNP手続きをすることで、同じ電話番号をそのまま使用できます。
キャリア変更はMNPがおすすめ!3つのメリット
キャリアを変更する方法は、大きく次の2つです。
- 解約新規(※利用中の携帯電話会社を解約して、別の携帯電話会社と新規契約する)
- MNP(現在の電話番号を引き継いだまま乗り換える)
解約新規の場合、使用中の電話番号はいったん失効し、新しい電話番号が付与されます。
一方でMNPを利用すれば、新しく契約する携帯電話会社でも、同じ電話番号をそのまま使い続けることができます。
まずは、2つの方法の違いをざっくり整理しておきましょう。
| 解約新規 | MNP | |
| 電話番号 | 新しい番号に変わる | 今の番号をそのまま引き継ぎ |
| 手続きの手間 | 連絡先・各種登録の変更が必要 | 原則、番号関連の変更は不要 |
| キャンペーン | 新規契約向けが中心 | MNP向けの特典が用意されることが多い |
MNP制度を活用することで、主に以下の3つのメリットがあります。
- 新しい電話番号の周知や変更手続きが不要
- スマホの利用状況に合ったプランを選びやすくなる
- MNPならではのキャンペーン特典を活用できる
ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。
1新しい電話番号の周知や変更手続きが不要
キャリアを変更する際にMNP手続きをする1つ目のメリットは、新しい電話番号の周知や変更手続きがほとんど不要になることです。
電話番号が変わると、次のような対応が必要になります。
- 家族・友人・取引先など、関係者への連絡・周知
- 名刺・社内連絡網・署名などの差し替え
- クレジットカード会社・銀行・各種会員サービスへの登録変更
- SMS認証や二段階認証で使っているサービスの設定変更
ビジネスで電話を使っている場合は、名刺の作り直しや取引先への案内など、見えないコストや時間的な負担も大きくなります。
また、SNSや各種アプリのアカウント引き継ぎでは、設定を誤るとデータが消えてしまうリスクもあります。
MNPを利用すれば、こうした「番号変更に伴う手間」をほぼすべて避けることができます。
番号はそのまま、中身(キャリアやプラン)だけを入れ替えられることが、MNPの大きなメリットです。
こんな方はMNP一択です
- 仕事で電話番号を名刺やサイトに掲載している
- 長年同じ番号を使っていて、連絡先の周知が広い
- 二段階認証など、電話番号を使うサービスを多く利用している
2スマホの利用状況に合ったプランが選べる
2つ目のメリットは、スマホの利用状況に合った料金プランを選びやすくなることです。
MNP制度の導入以降、各社は乗り換えユーザーを取り込むために価格競争や新サービスの提供を活発化させてきました。その結果、「データ容量重視」「料金重視」「家族割重視」など、ライフスタイルに合わせた選択肢が増えています。
たとえば、次のようなタイミングは、MNPでキャリアやプランを見直すきっかけになります。
- 新社会人になり、通勤中の動画視聴などでデータ利用量が増えた
- 結婚や同棲を機に、夫婦・家族でキャリアをそろえて割引を受けたい
- 引越し先のエリアで、今のキャリアの電波がつながりにくくなった
- サブブランドや格安SIMを含めて、月額料金を抑えたいと感じている
MNPを使えば、「今の番号はそのままに、料金・通信品質・サービス内容だけを自分に合うものへ見直す」ことができます。
「なんとなく昔のままのプランを使い続けている」という方こそ、一度MNPを視野に入れて比較してみる価値があります。
3MNPならではの特典が受けられる
3つ目のメリットは、MNPならではの特典が受けられることです。
MNP制度が始まって以降、各社は他社からの乗り換えユーザーを獲得するために、さまざまなキャンペーンを展開してきました。
携帯電話会社にとってMNPは、他社からユーザーを迎え入れて自社の契約数を増やせるチャンスであるため、新規契約よりもMNPを優遇するキャンペーンが用意されることも少なくありません。
代表的なMNP特典の例は、次のとおりです。
- MNP転入時にスマホを購入すると端末代金の割引が受けられる
- 現金またはポイントによるキャッシュバックがもらえる
- 使用中の端末を下取りに出すことで負担を軽くできる
- 特定プランの月額料金が一定期間割引される
同じ「スマホを新しく契約する」場合でも、MNPを使うかどうかで受けられる特典が大きく変わることがあります。
特典を見るときのチェックポイント
- キャッシュバックやポイント還元の条件(対象プラン・オプション加入など)は無理なく満たせるか
- 割引期間が終わった後の月額料金はいくらになるか
- 店舗限定か、オンライン手続きでも適用されるか
各キャリアの公式キャンペーンに加えて、特定の申し込み窓口ならではのMNP特典が受けられるケースもあるため、比較してみるのがおすすめです。
たとえばソフトバンク正規代理店の「モバシティ」でも、MNPを対象としたキャッシュバックや端末代金の割引など、お得なキャンペーンを実施している場合があります。特典内容や金額は時期によって異なるため、最新のキャンペーン情報は公式サイトでご確認ください。
「モバシティ」ならではのお得な特典・サービスについては、こちらをご覧ください!
手続き簡単!MNPの手順を3つのステップでご紹介

「MNPの手続きって面倒じゃない?」と心配される方も多いのではないでしょうか。
でもMNPの手続きは、基本的に次の3ステップを押さえておけば大丈夫です。流れさえ分かっていれば、思った以上にシンプルに進められます。
- 現在使用中のキャリア側の手続き(MNP予約番号の取得 または MNPワンストップの利用)
- 乗り換え先の携帯電話会社での申し込み
- SIMカードの入れ替え・開通手続き(回線切り替え)
とくに最近は、「MNPワンストップ方式」に対応した事業者同士であれば、乗り換え先の申し込み画面だけで手続きが完了し、予約番号を自分で発行する必要がないケースも増えています。
ここからは、一般的なMNPの手順を3つのステップに分けて、具体的に見ていきましょう。
1現在使用中のキャリアでMNP予約番号を発行する
MNP手続きの最初のステップは、現在使用中のキャリア側の手続きです。
パターンは大きく2つあります。
- A:MNPワンストップ方式を利用する
対応している事業者同士なら、乗り換え先の申し込み時に「電話番号そのままで乗り換え」を選ぶだけで、旧キャリア側の手続きもまとめて進められる方式です。 - B:自分でMNP予約番号を取得する
従来の方法で、旧キャリアから「10桁のMNP予約番号」と有効期限を発行してもらい、それを乗り換え先で入力する方式です。
この記事では、より多くのケースに共通する「B:自分でMNP予約番号を取得する」流れも押さえておきます。
MNP予約番号とは、MNP転入手続きの際に必要な10桁の番号です。
現在では、オンラインでのMNP予約番号発行手続きは原則無料となっており、多くの事業者で店頭・電話での手続きも無料化されています。一部の格安スマホ・格安SIMでは、ガイドラインの上限内で手数料が発生する場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
大手キャリアで自分でMNP予約番号を取得する場合の、主な受付方法と受付時間は以下のとおりです(受付時間・方法は変更される場合があります)。
| キャリア名 | 受付方法/受付時間 |
| ドコモ | ・Web手続き(My docomo):24時間 ・電話手続き:午前9時~午後8時 ・ドコモショップ:各店舗の営業時間内 |
| ソフトバンク | ・Web手続き(My SoftBank):24時間 ・電話手続き:午前9時~午後8時 ・ソフトバンクショップ:各店舗の営業時間内 |
| au | ・Web手続き(My au):24時間 ・電話手続き:午前9時~午後8時 ・au Style/auショップ・トヨタau取扱店(一部除く):各店舗の営業時間内 |
格安スマホの場合も、おおむね同様の方法でMNP予約番号を取得できます。
基本的にWeb・電話・店舗の3パターンがありますが、時間と場所を選ばないWeb手続きがもっとも利用しやすいでしょう。
いずれの場合もMNP予約番号と有効期限が発行されますので、メモやスクリーンショットで控えておくのを忘れないようにしましょう。
Step1でやっておくと安心なこと
- 契約者名義と、これから申し込む先の名義をそろえておく(名義が違うとMNPできない場合があります)
- 支払い方法(クレジットカード・口座振替など)に未払いがないか確認しておく
- MNP予約番号の有効期限(多くの事業者で発行日を含めて15日間)を必ず控える
- ワンストップ方式が使えるかどうか、乗り換え先の案内も合わせて確認する
2乗り換え先の携帯電話会社で転入を申し込む
MNP手続きの2つ目のステップは、乗り換え先の携帯電話会社で転入を申し込むことです。
申し込み方法は大きく分けて店舗・Webサイトの2種類あります。
- 店舗で申し込む場合:
スタッフと相談しながら進めたい方、手続きに不安がある方に向いています。 - Webで申し込む場合:
24時間いつでも申し込めて、オンライン限定特典や事務手数料無料などのメリットがあることも多い方法です。
携帯電話会社によっては、Web手続きしか受け付けていない場合や、オンライン申込のほうが割引が大きい場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
いずれの場合も、MNPの申し込みにはMNP予約番号と有効期限の提示が必要です(ワンストップ方式を利用する場合は、申込画面上での同意のみで進むケースもあります)。
これに加えて、次のようなものを準備しておくとスムーズです。
- 運転免許証・マイナンバーカードなどの本人確認書類
- 支払いに使用するクレジットカードや銀行口座情報
- 家族割や光回線とのセット割を利用したい場合は、家族の契約情報や光回線の契約情報
なお、今使っているスマホを継続利用する場合は、対応するSIMカード(またはeSIM)が必要です。
スマホを買い替える場合は、スマホ本体とSIMカードをセットで購入する形になるのが一般的です。
Step2で確認しておきたいポイント
- SIMロックの有無や、現在の端末が乗り換え先の回線に対応しているか
- 希望するデータ容量・通話オプション・家族割など、加入したいプランの条件
- オンライン限定特典やキャンペーンの条件(適用に必要なオプションなど)
3開通手続き(回線利用の設定)をする
MNP手続きの3つ目のステップは、開通手続き(回線利用の設定)を行うことです。
これは旧回線から新回線へ切り替え、実際に新しい回線を使えるようにする作業を指します。
店頭での手続きであれば、ショップスタッフがその場で設定してくれるため、操作に不安がある方でも安心です。
Web申し込みをした場合は、SIMカード(またはeSIMのQRコードなど)が届いてから、自分で開通手続きをする必要があります。
一例として、ソフトバンクの開通手続き手順を簡潔にまとめます。
- SIMカードを使用する端末に挿入する
- 電話機切り替え手続きをする
■電話の場合
0800-100-2555へダイヤルし、案内に従って手続きを行います。
携帯電話番号と契約時に入力した4桁の暗証番号が必要です。■Webの場合
オンライン切り替えページから手続きを行います。
お申し込み受付番号・生年月日・Eメールアドレスの入力が必要です。※MNPの開通手続き受付時間は、原則として午前9時~午後9時までです(受付時間は変更となる場合があるため、最新の情報はソフトバンク公式サイトで確認してください)。
- 利用開始設定(アクティベーション)を行う
電話機を起動して利用を開始します。
使用方法は取扱説明書、またはオンラインマニュアルで確認しましょう。
以上、大きく3つのステップで開通手続きは完了します。
他社でも、手順の流れそのものはおおむね同様です。
Step3で気をつけたいこと
- 回線切り替え中は、一時的に電話やデータ通信が使えない時間が発生する
- 仕事や連絡が少ない時間帯(平日の夜など)に開通手続きを行うと安心
- eSIMの場合は、QRコードの読み取り前にWi-Fi環境を用意しておく
MNPの注意点とは?失敗や損しないためのポイント
MNPはメリットの多い制度ですが、注意点を知らずに手続きしてしまうと「思ったよりお得にならなかった」「想定外の費用がかかった」というケースもあります。
ここでは、MNPで失敗や損をしないために、代表的なポイントを5つに整理してご紹介します。
| ポイント | 起こりがちな落とし穴 | 事前対策のイメージ |
| 1. 各種手数料 | 「無料だと思っていたのに費用が発生した」 | 転出・転入・違約金の有無を事前に確認 |
| 2. キャリアメール | メールアドレスが使えなくなり困る | 持ち運びサービスやフリーメールの検討 |
| 3. SIMロック | 端末が新しい回線で使えない | SIMロック有無・対応バンドを事前チェック |
| 4. 予約番号の有効期限 | 期限切れで申し込みがやり直しになる | 取得後すぐに申込み・手続きスケジュール管理 |
| 5. 割引・ポイント | 家族割やポイントを失ってトータルで損 | 今の割引・ポイントを整理して比較 |
ここから、それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。
1各種手数料が発生する場合がある
MNPの注意点の一つは、各種手数料が発生する場合があることです。
転出手数料に関して、以前は3,300円ほどかかっていましたが、現在はガイドラインの見直しによりオンラインでのMNP予約番号発行手続きは原則無料となり、大手キャリアでは店頭・電話での手続きも無料化されています。
ただし一部の格安スマホや格安SIMでは、ガイドラインの上限である1,000円+税の範囲で手数料が発生するケースがあるため注意が必要です。
転入に関しては、新規契約事務手数料(事業者によって名称は異なる)として数千円程度の費用が発生するケースが一般的です。オンライン申し込みでは事務手数料が無料になる事業者もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、現在の主な料金プランでは複数年契約による中途契約解除手数料は原則廃止されていますが、2022年以前に契約している方や法人契約の場合は、解約のタイミングで違約金が発生しないか確認しておくと安心です。
加えて、端末代金の分割払いの残債が残っている場合は、その支払い方法(継続/一括)もあわせて確認しておきましょう。
手数料まわりでチェックしておきたいこと
- 今のキャリアで「転出手数料」がかからないか(格安SIMなど一部で発生する場合あり)
- 乗り換え先で「事務手数料」がいくらかかるか、オンライン申込で無料になるか
- 旧プランに違約金が残っていないか(古い2年契約プランなど)
- 端末の残債がいくら残っているか、MNP後の支払い方法はどうなるか
2キャリアメールの引き継ぎに月額料金がかかる
MNPの注意点として、キャリアメールの引き継ぎに月額料金がかかることも挙げられます。
キャリアメールとは各キャリアが発行しているメールアドレスのことで、ソフトバンクなら「@softbank.ne.jp」や「@disney.ne.jp」、ドコモなら「@docomo.ne.jp」などが該当します。
これらのキャリアメールを頻繁に利用している方は、MNP手続き後31日以内に「持ち運びサービス」に申し込むことで継続利用が可能です。
しかしこれらのサービスは有料で、キャリアに応じて月額330円または年額3,300円がかかります。
キャリアメールをほとんど使わない方にとって「持ち運びサービス」はとくに必要ないでしょう。
またはGmailやYahoo!メールなど、フリーメールアドレスで代用する方は少なくありません。料金やサービス内容は変更される可能性があるため、実際に利用する際は各社の公式サイトで最新情報を確認してください。
キャリアメールをどうするか決めるための判断軸
- キャリアメール宛てに重要なメール(仕事・学校・サービス通知など)が来ていないか
- ID・パスワードの再発行先にキャリアメールを使っていないか
- 今後もそのメールアドレスを使い続けたいか、それともフリーメールに切り替えたいか
キャリアメールが使えなくなると困る方は「キャリア変更でメールアドレス引き継ぎが可能に!概要と注意点【最新】」も参考にしてください。
3スマホのSIMロック解除が必要な場合がある
MNPの注意点として、スマホのSIMロック解除が必要な場合があることも忘れてはいけません。
SIMロックとは、大手キャリアで販売されているスマホ端末を、自社のキャリアのみで使えるように利用制限することです。他社のキャリアや格安SIMを使えるようにするには、SIMロック解除が必要です。
ちなみに、以下の日時以降に発売されたスマホ端末は、原則としてSIMロックがかかっていません(一部機種を除く場合があります)。
- ドコモ:2021年8月27日以降に発売された機種
- ソフトバンク:2021年6月以降に発売された機種(Xperia 1 III を除く)
- au:2021年10月1日以降に発売されたau携帯電話
しかしそれ以前に発売されたスマホ端末に関しては、SIMロックを解除しなければ利用できない場合があるため注意が必要です。
SIMロック解除だけではなく、古いタイプのスマホ端末が、新しく契約する携帯電話会社で使えないケースもあるため、事前に動作確認済かをチェックしておくと安心です。
現在使用中のスマホが利用できる場合でも、慎重にSIMカードを入れ替え、くれぐれも壊してしまわないように注意しましょう。
SIMロック・端末まわりで見るポイント
- 使っている端末の発売時期(上記のSIMフリー化時期より前か後か)
- 乗り換え先の「動作確認端末一覧」に、自分の機種が掲載されているか
- 5Gプランを使う場合、端末が5Gに対応しているかどうか
4MNP予約番号には有効期限がある
MNPの注意点として、MNP予約番号には有効期限があることも挙げられます。
多くの携帯電話会社では、MNP予約番号の有効期限は発行日を含めて15日間とされており、この期間内にMNP手続きが完了している必要があります。
これはMNP手続きが完了するまでの有効期限で、申し込み先によっては一定の有効期限が残っていないと受け付けてくれない場合があるため注意が必要です。
たとえば大手キャリアではWeb手続きでのMNP転入申し込み時に、MNP予約番号の有効期限の残り日数が10日以上あることを条件としています。
というのも、店舗申し込みはMNP手続きは即日完了できますが、Web申し込みの場合はSIMカードの郵送などで時間がかかるため手続き可能な残り日数が異なります。
一方で、MNPワンストップ方式を利用する場合は、乗り換え申し込みと同時に必要な情報が連携されるため、有効期限切れを心配する必要はほとんどありません。
MNP手続きを行う際は、MNP予約番号を取得してからすぐに新しい携帯電話会社に申し込むか、ワンストップ方式を活用すると安心です。
予約番号の有効期限で失敗しないために
- MNP予約番号を取得する日と、申込日・開通予定日をあらかじめ決めておく
- Web申込の場合、SIM到着までの日数も含めて「15日以内」に収まるよう逆算する
- ワンストップ方式が使える場合は、そちらを優先して検討する
5現在のキャリアで利用している特典やポイントが無効になる
MNPの注意点には、現在のキャリアで利用している特典やポイントが無効になることが挙げられます。
とくに「家族割」など特典を利用しているユーザーは要注意です。
家族の一人がMNPを行うことで家族割が適用されなくなり、月額料金が大幅に高くなってしまうことも考えられます。
このようなケースでは、家族全員でMNPをおこなう方が得かもしれません。
家族全員でMNPするメリットや注意点については「家族全員(2台以上)のMNPは可能?注意点とお得情報を解説」をご覧ください。
キャリアポイントサービスを利用している場合は、解約とともにポイントが失効するため、使い切ってからMNPの手続きをするとよいでしょう。
その他の特典(動画・音楽配信サービスとのセット割、光回線とのセット割など)についても、解約後に継続利用できるか、料金がどう変わるかを確認しておくと安心です。
特典・ポイントで損をしないためのチェックリスト
- 今適用されている割引(家族割・光回線セット割・学割など)を書き出しておく
- 保有しているポイント残高と、有効期限・使いみちを確認する
- 乗り換え先で同等以上の割引やポイント還元が受けられるか比較する
MNPに関するよくある質問

MNPが初めてだという方は、手続きを始める前に「ここが不安」「ここだけ先に知りたい」というポイントがいくつかあるはずです。
ここでは、とくに質問の多い内容をピックアップして、結論→補足→注意点の順にわかりやすく整理しました。気になるところだけ拾い読みしていただいても大丈夫です。
- Q1:異なる名義でMNPはできる?
- Q3:MNPした場合、どのタイミングで旧回線が解約になる?
- Q4:MNP予約番号を使わなかったらどうなる?有効期限ギリギリだと?
- Q5:SIMロック解除とMNPはどちらを先にやるべき?
手続き前に一度目を通しておくと、当日の「想定外」をグッと減らせます。
1異なる名義でMNPはできる?
結論:基本的に「契約者名義が違う状態」でのMNPはできません。
たとえば家族全員のスマホを父親名義で契約し、子どもが社会人になってからMNPをして自分名義で支払うケースは珍しくありませんが、「旧キャリアの契約者:Aさん/新キャリアの契約者:Bさん」という形での直接MNPは原則不可です。
この場合は、次のどちらかの流れを取るのが一般的です。
- パターン1:今のキャリアで名義変更 → その後にMNP
- パターン2:MNPで乗り換え → 乗り換え先で名義変更(※対応していない事業者もあります)
とくに格安スマホ・格安SIMのなかには、そもそも名義変更手続きに対応していない事業者もあるため注意が必要です。
いずれにしても、「名義を変えたい場合は、MNP前後どちらかのタイミングで名義変更が必要」と覚えておくとよいでしょう。
名義まわりで事前に確認しておきたいこと
- 旧キャリアで名義変更ができるか(必要書類・手数料・所要時間など)
- 乗り換え先でも名義変更に対応しているか(格安SIMなどは要確認)
- 家族割やセット割が名義変更後も継続できるかどうか
詳しくは、関連記事「MNPに伴う名義変更手続き方法をパターン別に解説【初心者向け】」も参考にしてみてください。
3MNPをするとどのタイミングで解約になる?使えなくなるのはいつ?
結論:旧回線が解約になるタイミングは、新しい回線の「開通手続きが完了したとき」です。
MNPでは、次のような流れになります。
- MNP予約番号を取得した時点では、旧回線はそのまま使える
- 新しい携帯電話会社に申し込んだ時点でも、まだ旧回線は使える
- 新しい回線の開通(切り替え)手続きが完了した時点で、旧回線が解約になる
回線の切り替えに要する時間は、数分〜30分程度、長くても1時間ほどが一般的です。この間は電話が使えなくなるため、仕事の合間や緊急連絡が入りづらい時間帯に切り替えを行うのがおすすめです。
eSIMを利用したオンラインでの開通を選ぶ場合、夜間など受付時間外は手続きができないケースもあるため、事前に各社の受付時間を確認しておくと安心です。
解約タイミングで気をつけたいポイント
- 旧回線が完全に使えなくなる前に、大事な連絡は済ませておく
- 銀行や各種サービスのSMS認証に旧番号を使っていないか確認しておく
- eSIMでの開通はWi-Fi環境が必須になることが多いため、自宅などでの実施がおすすめ
4MNP予約番号を使わなかったらどうなる?有効期限ギリギリの場合は?
結論:MNP予約番号を使わなければ、期限切れで無効になるだけで、元の契約はそのまま継続されます。
MNP予約番号を発行したあと、有効期限までにMNP手続きを完了しなかった場合、その番号は自動的に無効になります。
その場合でも、現在利用中の携帯電話契約が勝手に解約されることはありません。
有効期限が切れてしまった場合は、改めて新しいMNP予約番号を取り直すだけです。ペナルティのようなものも通常はありません。
一方で、有効期限ギリギリの状態だとWeb申し込みで受け付けてもらえないケースがあります。
- Web申し込み:有効期限が一定日数以上残っていないと申込不可なケースが多い(例:残り10日以上が条件など)
- 店舗申し込み:有効期限ギリギリでも受け付けてもらえる場合がある
最近は、乗り換え先の申込画面だけで手続きが完結する「MNPワンストップ方式」に対応した事業者も増えており、その場合は予約番号を自分で取得・入力する必要がないケースもあります。
MNP予約番号まわりでの失敗を防ぐコツ
- 「予約番号を取る日」「申し込む日」「開通させたい日」をあらかじめ決めておく
- Webで申し込む場合は、SIM到着までの日数も含めてスケジュールを組む
- ワンストップ方式に対応している事業者同士なら、その仕組みを優先して検討する
5SIMロック解除とMNPはどちらを先にするのが正解?
結論:どちらを先にしても構いませんが、「先にSIMロック解除を済ませておく」とスムーズです。
SIMロック解除とMNPは、仕組みとしては別の手続きなので、順番に厳密な決まりはありません。ただし、次の理由から「先にSIMロック解除 → その後MNP」という流れがおすすめです。
- 旧キャリア契約中のほうが、オンラインで無料・少ない手間で解除できることが多い
- 事前にSIMロック解除しておけば、MNP後すぐに新しい回線で端末を使える
- 「端末が対応しているかどうか」の確認も同時に進めやすい
またSIMロック解除と併せて、SIMカードの種類(物理SIM/eSIM)や、スマホ端末が乗り換え先の回線に対応しているかも確認しておくと安心です。
なお、2021年以降に発売された多くのスマホ端末には、原則としてSIMロックが設定されていません。そのため、比較的新しい端末を使っている場合は、そもそもSIMロック解除の手続きが不要なケースも増えています(詳細はご利用中の携帯電話会社の公式サイトでご確認ください)。
SIMカードが届いたら、「SIMを入れ替える → 回線切り替え → 動作確認」という流れですぐに使えるように、事前準備をしておきましょう。
SIMロック解除とMNPの順番で迷ったときの目安
- 今の端末をそのまま使いたい → 先にSIMロック解除+対応状況の確認がおすすめ
- 新しい端末も一緒に買い替える → 端末セットで申し込める乗り換え先を検討
- 古い端末で5Gプランを使いたい → 端末側の対応状況を必ずチェック
ソフトバンクへMNP(乗り換え)するなら「モバシティ」がお得!

ソフトバンクへMNPを検討している方には、ソフトバンク携帯の正規代理店である「モバシティ」の利用をおすすめします。
「モバシティ」なら、ソフトバンク公式キャンペーンに加えて、当店ならではのキャッシュバックや端末代金割引などのキャンペーンが実施されている場合があります(内容や条件は時期によって異なるため、最新情報は公式サイトでご確認ください)。
さらに、店舗だけでなくご自宅からのオンライン契約にも対応しているため、忙しい方でもスキマ時間で手続きが完了します。申し込みは電話またはメールで簡単にスタートでき、面倒な手続きや長い待ち時間をできるだけ減らせるようサポートしています。
モバシティ経由でソフトバンクにMNPする3つのメリット
- ソフトバンクの公式キャンペーン+モバシティ独自特典の両方をチェックしながら申し込める
- 料金・端末・家族割などを相談しながら決められるので、自分だけで比較表とにらめっこする必要がない
- オンライン完結もOKなため、店舗に行く余裕がない人でもMNPしやすい
「とにかく安くしたい」「家族まとめて乗り換えたい」「今の端末をそのまま使いたい」など、重視したいポイントは人それぞれです。モバシティなら、あなたの利用状況や希望をヒアリングしたうえで、最適なプランやキャンペーンの組み合わせを一緒に整理していきます。
ご相談〜お申し込みまでのイメージ
- お問い合わせ
電話またはメールで、現在のキャリア・利用中のプラン・乗り換え希望台数などを簡単にお知らせください。 - ヒアリング&ご提案
通話料金やデータ利用量、ご家族の台数や光回線の有無などを確認し、複数プランの中から候補を比較しながらご説明します。 - お申し込みサポート
MNP予約番号の取得方法や必要書類、開通までの流れを丁寧にご案内します。オンラインで完結したい場合もご相談ください。 - 開通・アフターフォロー
開通後も、料金やオプションに関するご質問があればサポートいたします。
MNPについて分からないことがある方や、専門スタッフに相談してから決めたい方など、「自分だけで決めるのは不安」という方ほどモバシティを活用していただきたいと考えています。
ソフトバンクへのMNPをスムーズかつお得に進めたい方は、ぜひ一度「モバシティ」までお気軽にご相談ください。
まとめ
MNPとは、利用中の携帯電話番号を引き継いで、他の携帯電話会社の通信サービスに乗り換えられる制度のことです。
MNPを活用する主なメリットは以下の3つです。
- 新しい電話番号の周知や変更手続きが不要なので、仕事・プライベート問わず連絡先のメンテナンスがラクになる
- スマホの利用状況にあったプランが選べるため、ムダな料金を見直すきっかけになる
- MNPならではの特典が受けられる可能性があり、乗り換えのコストを抑えやすい
手続き自体も、基本的には次の3ステップで完了します。
- 現在使用中のキャリアでMNP予約番号を発行する(またはMNPワンストップ方式を利用する)
- 乗り換え先の携帯電話会社で転入を申し込む
- 開通手続き(回線利用の設定)をする
初めてMNP手続きをする方は、本記事で解説したメリット・手順・注意点・よくある質問をひととおり確認しておくと安心です。
そのうえで、ソフトバンクへの乗り換えを検討している方は、ソフトバンク正規代理店である「モバシティ」をぜひご利用ください。
「今のプランのままで本当にいいのかな?」と思ったタイミングが、見直しとMNPを検討するベストタイミングです。あなたの状況に合った最適な乗り換え方法を、一緒に考えていきましょう。




